2022.11.10
経営ノウハウ

VUCA(ブーカ)とは”予測困難な状態”VUCA時代の生産性の上げ方

「VUCA(ブーカ、ブカ)」「VUCA時代」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

VUCAをテーマにした書籍が多く出版され、企業向けのセミナーも行われています。

VUCA(ブーカ、ブカ)とは

VUCA(ブーカ、ブカ)とは、あらゆる周囲環境が複雑性を増すことで想定範囲以外の出来事が増加し、将来・未来の予測が困難な状態のことを指します。
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字を取っていて、元々は1990年代後半にアメリカの軍事用語として発生しましたが、2010年代以降にはビジネス用語としての使用が一般的になったと言われています。

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なぜ、今VUCAが注目されているのか

(段落)情報・科学技術の進化に伴って、現代ではビジネスを取り巻く環境の変化も一層スピード感が増しています。システムやルールの改変、成功法則までもが非常にスピーディにアップデートされる時代となっているため、従来の感覚のままで物事の先行きを見通す事は困難なケースが増えています。そのため、VUCAという言葉がビジネスにおいて頻繁に使われるようになったと言えます。

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VUCA時代における生産性向上とは

時代が大きく変われば仕事の概念・ノウハウも必然的に変わります。今回、特に注目したいのはVUCA時代においては「生産性の向上に繋がる思考法」が大きく変わる可能性が高いという点です。

VUCA時代の生産性向上ポイント①”会う価値”の見極め

現代ではZOOMやSkype、Googe Meetなどの会議ツールやSlack、Chatworkといったコミュニケーションツールが普及しています。タスク管理やガントチャートもクラウド上でチーム共有ができるなど、業務のスマート・シンプル化を可能にするツールが多く存在するようになりました。
「会う」「電話」「メール」「郵送」から選んでいた時代と比較すると、コミュニケーション方法はすっかり変貌を遂げたと言えるでしょう。

多様化するコミュニケーション方法

現代ではZOOMやSkype、Googe Meetなどの会議ツールやSlack、Chatworkといったコミュニケーションツールが普及しています。タスク管理やガントチャートもクラウド上でチーム共有ができるなど、業務のスマート・シンプル化を可能にするツールが多く存在するようになりました。
「会う」「電話」「メール」「郵送」から選んでいた時代と比較すると、コミュニケーション方法はすっかり変貌を遂げたと言えるでしょう。

コミュニケーション方法の選定が生産性を左右する

テレワークも一般的になり、人と「会わなくてはいけない(それ以外に方法が無い)」場面を減らせるようになった一方で、直接顔を合わせて会う価値の高さが見直されている面もあります。
様々なツールが発達したとは言え、会って話した場合の情報量に勝らない点や、人間がその場の空気や人からの波長のようなものを受け取り影響を受けること、適度な環境の変化は気持ちの切り替えに役立つ、などといったところに価値が見出されています。
やりとりしたい内容の種類や情報量によって適切なコミュニケーション方法を選択する力が生産性を左右します。

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効率化・シンプル化の時代ならではの差のつけ方

VUCA時代にはスピードが非常に重要なため不要な移動やミーティングは徹底的に省略するのが得策と言えますが、大多数がコミュニケーションの効率化・シンプル化に傾倒するため、「ここぞ」「ここは」というポイントで「会う価値」を見極めて活用できる力は他と差をつける武器になり得ます。

VUCA時代の生産性向上ポイント②先送りは今まで以上にリスクが大きい

VUCA時代とは、そもそも想定外の出来事が多発し得る環境です。予測が困難な状態において「先延ばし・先送り」は一層リスクが大きくなると言えます。
長期的に検討しているうちに周囲のルールやシステムが様変わりして、検討している項目がそもそも通用しないものになりゼロからのスタートとなるリスクが高いのです。
アイディアを走らせる前の検討時間を徹底的に最小限にする意識が大切です。

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VUCA時代の”選択ミス”2つの注意ポイント

VUCA時代を生き抜くために特に注意が必要なポイントが「2つの恐怖心」です。
恐怖は危険を知らせてくれる非常に優秀なガイドだと言えますが、人は時に恐怖心によって誤った危険な選択をしてしまう場合があるので注意が必要です。事前にリスクを把握しておくと、誤った選択を未然に防げる確率を上げる事ができるでしょう。

VUCA時代の注意ポイント①”取り残される恐怖心”だけが根拠の選択

VUCA時代への対策をビジネスとして扱うケースで「VUCA時代には改革・変革が必要だ、すぐにやりましょう」などと、むやみに焦りや恐怖心を煽るような謳い文句が出現する場面があり得えます。過剰な恐怖心を抱いていると、焦って本来必要ない変革にまで手を出しかねません。その変化が本当に必要かどうか、冷静に判断しましょう。

VUCA時代の注意ポイント②”変化に対する恐怖心”だけが根拠の選択

多くの人がほとんどダイエットに成功しない理由の一つにホメオスタシスが挙げられる場面をよく見かけますが、人は元々急激な変化には抵抗反応を示すものだと考えられています。
「変化しない方が居心地が良い」「変革は嫌だ」といったビジネス上の明確な根拠の無い抵抗感だけを理由にして変革を拒んだり先延ばしにする事は、以前の時代に増して一層大きく遅れを取ったり手遅れとなるリスクがあると心得ておいた方が良いでしょう。

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まとめ

予測困難と聞くとつまり対策ができないように感じてしまう、という人もいますが「予測困難な状態ならどうするのか」という準備を整えられる力がVUCA時代を生き抜くためには必要です。
変化をキャッチしながら、最短時間で検証し進めていくやり方を実践してみましょう。
従来の方法に固執しないながらも、やみくもに変化だけを追わない知的な判断力が強い武器になるでしょう。