2022.05.23
経営ノウハウ

【迫る2025年の崖】時代に淘汰されず存続できるか?工務店の業務効率化「知っておくべきツール」4選

少子高齢化社会を迎えた現代の日本では今後一層の人手不足が懸念され、物価の高騰、世界情勢を受けての材料不足等の問題も抱える現在は企業の生き残りがより一層シビアになったと言えるでしょう。そんな中「2025年の崖」が容赦無く迫ってきています。

困難な時代を乗り切るための重要な取り組みとして「DX推進」「業務のデジタル化」が強く求められる時代となり、顧客管理に施工管理と業務内容が多岐に渡る工務店も、本格的なデジタル対応を早急に求められています。

今は多額の費用をかけずに、手軽に取り入れられるデジタルツールも増えています。時代に取り残されずに存続するためにも、今回はいくつかのツールを見ていきたいと思います。

「2025年の崖」が迫る

2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」で、「DXへの取り組みが進まないまま企業が既存のシステムを使い続ければ、2025年以降に最大12兆円の経済損失が発生する可能性がある」と示されました。これが「2025年の崖」と言われる問題です。

(pixabay)

DXとは

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、2004年にスウェーデンのウメオ大学教授エリック・ストルターマンが提唱したとされる「ITの浸透が人々の生活を良い方向に変化させる」という仮説です。

「DX推進」は、企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推し進めることを意味しています。作業時間短縮や業務のスマート化が実現され、既存業務にかかる労力が削減されて生産性が向上すると考えられています。

(pixabay)

DX推進の波に乗り遅れると、どうなる?

すべての企業・業界でIT化が避けられないという事は、既存の基幹システムから脱却できずに業務の属人化等の問題等がそのままになった場合には新しいビジネスモデルに対応できなくなる事が考えられます。

特に既に人手不足・人材不足・業務過多といった問題を抱えている企業の場合、DX化できないまま2025年の崖を迎えれば時代の波に淘汰される危険に直面すると言わざるを得ないでしょう。

また、今後の旧システム維持には高額な管理費が必要になったり、管理人材の不足ソフトウェアサポート終了に頭を悩ませるといった事態も想定されます。

(pixabay)

DX化で売り上げアップした企業

実際に企業のデジタル化に携わっているエンジニアに話を聞いてみると、デジタル化を実現できた企業では、従業員の業務負担が軽減しているにも関わらず売り上げは伸びたのだと言います。

例えば、毎日手動で捌いていた大量の紙の書類をデジタル技術を用いて自動処理できるようになったことで、従業員はデータの最終チェックのみ行います。

単純作業のような業務の負担が軽くなる事で「人がやってこそ意味のある業務」、重要な顧客対応や細やかなサービスなどに十分な時間や労力を注げるようになり、売り上げアップに繋がったと考えられるでしょう。

(pixabay)

手軽に取り入れられる効率化ツール4選

Bamboo Slate(バンブースレート)

Bamboo Slate(バンブースレート)」は株式会社ワコムによるデジタルノートです。
専用ノートが不要なため、厚さの制限以内であれば基本的にどんな紙でもデジタル化が可能とされています。

wacom


現在使用している帳票に専用ペンで手書きしたものをスキャンせずに電子化してシステムに取り込むことができ、ワークフローを変更せずに業務のペーパーレス化が実現できるのが大きな特徴のひとつです。

通常は手書きの資料を電子化しようとした場合、手元の用紙をスキャンしてファイルに名前を付け、フォルダ内に保管をして管理する流れになります。
それを、手書きの資料作成後にボタンを押すだけでファイル名が自動でつけられ指定されたフォルダへ送信される仕組みにしています。
このシステムによってワークフローを変更する必要がないというメリットを生み出しており、作業工程数の大幅削減が期待できます。

iecon(イエコン)

iecon(イエコン)」は、エニワン株式会社(anyone co.,ltd.)が提供しているアプリケーションです。

ウッドショックや少子高齢化の影響を受けてリフォームの需要が高まると見込み、引き渡し後の顧客との関係構築をアプリによって実現し、引き渡し後の売上拡大を狙っています。

iecon
  • リフォームメニューをアプリを通してご案内できる
  • 住宅備品のご案内(ECサイトとの連携可能)
  • 自社ロゴを表示してオリジナル画像のアプリにできる
  • 各種工事履歴の記録
  • 問い合わせ対応の履歴の管理
  • オーナーとのトーク機能

といった、工務店・ビルダーに特化した機能を搭載しています。

COCOMITE(ココミテ)

COCOMITE(ココミテ)」は、コニカミノルタ株式会社(KONICA MINOLTA, INC. )による、オンラインマニュアル作成・運用サービスです。

cocomite


レイアウトに沿って入力していくだけで、画像、動画、Word、Excel、PowerPointが入ったマニュアルを簡単に作成できるのが大きな特徴です。

アップロードした画像を編集できる機能も搭載しているため、サービス内でマニュアル作成を完結できるという強みがあります。
作成したマニュアルは更新が可能なため、変更があった場合に一から作り直す必要がないのも大きなメリットです。

また、フォルダーごとにユーザーのアクセス権限を設定できるため、部門業務に合わせた運用が可能です。各装置や作業場所にマニュアルから生成したQR コードを貼付して、必要な場面でコードにアクセスしてその場でマニュアルを確認することができます。

紙へのプリント、PDF出力も可能で、特定の形式が必要な場面でも作成したマニュアルをそのまま共有できるのも便利なメリットの一つです。

(pixabay)

キントーン

キントーン」はサイボウズ株式会社(Cybozu, Inc.)が運営するクラウドサービスです。

ユーザーの用途によってアプリケーションの選択追加が可能で、自社でシステム開発をするケースと比較すると低コストでスピーディーに業務改善ができるのが大きな特徴です。

kintone

日報、案件情報、経費申請など、これまでエクセルなどの表計算ソフトで行なってきた業務をCSVデータを利用して読み込ませる事ができます。また、データには様々なデバイスからアクセスが可能なため例えば従業員が外出先からスマホで経費をフォーム入力で簡単に申請でき、データは自動的に一箇所に集める事を可能にします。

顧客情報や案件情報、プロジェクトの進捗状況などあらゆる情報を管理しながらリアルタイムに共有ができるため、社内外問わずコミュニケーションを取りたいメンバーで管理データを元にしたリアルタイムのやり取りが可能になります。

また、ワンクリックでグラフ出力が出来る機能が搭載されているため業務全体の見える化をスピーディかつストレスフリーに可能にします。

デジタル化の波に乗って、試練を乗り越え売り上げアップ

日本では企業に対して早急なDX化が求められ、変化の波が押し寄せています。

デジタル化が強く要求されるには相応の理由があるため、変化を受け入れずに既存システムを継続するには大きなリスクが伴うと言えます。

自社の目的にマッチしたクラウドサービスやオンラインツールなどの最新情報をチェックして最適なデジタル化を実現できれば、新しいビジネスモデルにも対応できるようになるでしょう。

現在の日本は「経済成長が止まっている国」とも言われています。業務の自動化により単純作業等の負担を減らし、限られた人員でも円滑な運営を可能にする「DX推進」、その結果が今後の明暗を分けるのかもしれません。