2022.10.20
経営ノウハウ

“決断力・判断力を鍛える人材育成”で問題解決能力に差をつける

ほんのちょっとした”コツ” で、判断力・決断力は鍛えられます。

組織においては、ひとりひとりの判断・決断力が少しづつでも上がって問題解決能力アップにつながれば、全体の生産性は見違えるほど向上するでしょう。

組織全体が健康的に機能する事を目指す上で、判断力や決断力が重要なのは経営者やマネージャだけではありません。

問題解決能力が高い社員が増えると、マネージャーや経営陣は部下の問題に関わる時間が減って本来向き合うべき課題や業務に十分なバッファを割けるようになります。

ひとりひとりの判断・決断力の向上は、日常業務やプロジェクト遂行のスムーズさだけではなく組織全体の目標達成においても非常に重要です。

「二種振り分け」で決断スピード・問題解決力アップ

問題が起きたら、まず初めに「自分一人で決められること」「自分だけでは決められないこと」の2種類に振り分けます。

自分一人で決められる事は即座に判断・決断をして、自分だけで決められない事は、誰の協力・許可が必要なのかを明確にします。明確になったら、スピーディに必要な行動をとります。

自分一人で決められる事に気がつかず、初動で遅れを取る事態を防げる方法です。

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“決定の根拠を考える癖を叩き込む”トレーニングで判断力を鍛える

例えば飲み会が開始される時、すぐに出てくるおつまみを良いタイミングでスムーズにオーダーできる人がいます。

ただの飲み会、されど飲み会。「時間がかからない料理をこのタイミングで頼めば、乾杯の頃にはいくつかのおつまみが皆の手元にあるだろう。」「この料理は加熱が必要だから時間がかかる。」「この料理はおそらく仕込みだから早く来る。」といった明確な根拠から判断する事が習慣化されている人は、仕事にも自然とその成果が出たりするものなのです。

時々、決断力を鍛えるトレーニングとして「ファミレスの注文やコンビニでの買い物を常に3秒で決める」というような方法が紹介されます。

ここで大切なのは、「なんとなくでも良いから早く決める習慣」をつけるのでは無いという点です。「◯秒で決めるトレーニング」をやってみるにしても、決定の根拠を明確にした上での「◯秒以内」を目指しましょう。

考え無しに決める習慣がビジネスで役に立たないどころか害になる事は、言うまでもありません。

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“数”の判断基準で決断力を上げる方法

例えば商品価格を設定する時に「利益率〇〇パーセントを最低ラインとする」といった明確な数字の基準があると、ひとつひとつの決定事項の判断に迷う時間を大幅に減らせる場合があります。

イベントの来場者数の上限、◯日前に参加者◯人未満なら中止など、重要な決断でも数字で基準を作れるものは案外多く、その都度メンバーと時間をかけて相談したり感覚で決めることはビジネスにおいては意外と少ないものです。

あらかじめの数字での基準作りを意識して取り入れる事で、いざという時の決断スピードと正確性が確保される可能性があります。

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「数値を把握する習慣」は、実は決断力に直結する

「3、”数”の判断基準で決断力を上げる方法」にも関係していて、決断力に多大な影響を及ぼすのが「数値の把握」です。

日頃から目標や達成率の数字をどんぶり勘定していたり把握しない習慣の人が、いざという時にスピーディな決断をするのは難しいでしょう。

仮に判断基準が明確に設定できていたとしても、現状把握が甘ければ即断即決には至りません。

ここぞという場面で「現状の数字が〇〇、基準の数が〇〇ならば、今すべき判断は〇〇だ。」と、クリアな思考で即決するためには、日頃から現状を明確に把握する習慣をつける事が役立ちます。

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「迷った時の、2つの質問」で判断・決断ができる

判断・決断に迷った時に助けになるのが2つの質問を自分に向けてしてみる事です。

  1. できるか、できないか
  2. やるべきか、やらないべきか

まず、対象となる選択が「できるか、できないか」を判断します。良いアイディアや、必要だと感じた事でも、人や組織にはできる事とできない事があります。

「やるべきか、やらないべきか」については、その人の役割や組織のブランディング・企業理念といった視点から判断される事が多くなるでしょう。実現可能であることと、やるべきかどうかは別の判断だからです。

「できないけれど、やるべきこと」なら、実現不可能な理由を洗い出し、いかに可能にするかを計画するステップに進むべきであるなど、シンプルでクリアな判断ができるようになります。

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まとめ

判断力・決断力の向上は問題解決能力を高め、組織の生産性アップにも繋がります。

スピーディに確実に目標達成できるチーム作りのために、即断即決できるためのノウハウを取り入れた研修やトレーニングを実施する価値はあるかもしれません。