2021.10.04
働き方

今すぐやめて!部下のモチベーションを低下させるマイクロマネジメント

「マイクロマネジメント」という言葉を聞いたことがありますか?
テレワークの導入が進む中で、このマイクロマネジメントが問題視されています。

本日は、「マイクロマネジメント」とは何か?それによって引き起こされる問題や、やめるべき理由について解説します。

部下に対して、どのようなマネジメントをすればいいか悩まれている方は是非参考にしてください!

(pixabay)

1.マイクロマネジメントとは?

そもそも「マイクロ・マネジメント」とは何を指すのか?について解説します。
上司が部下の業務や進捗に対して、過度に干渉することを言います。
「極小の」や「100万分の1の」という意味を持つ、「micro」とマネジメントを組み合わせた言葉であり、ネガティブなニュアンスとして使用されることが多いです。
「マイクロ・コントロール」と呼ばれることもあります。

では、代表的な例ではどんなものがあるのか、紹介します。

1-1 細かい進捗管理

マイクロマネジメントで真っ先に思い浮かぶのが、細かい進捗管理です。
進捗を確認することは上司の役目ですが、プロセスを何度も何度も必要以上に報告を強制することは、マイクロマネジメントになります。

1-2 ミスの追及

マイクロマネジメントをする人に完璧主義が多いことから、部下の些細なミスでさえ、許せず追及することがあります。部下にしなければならない業務が溜まっていたとしても、改善案の提出を求めたりします。

1-3 行動の管理や制限

クライアントに送るメールのCCに必ず上司を入れるように指示を出し、メールの内容にまで口を出したり、ひどい場合は離席した時間や回数をカウントするなど、行動を監視する例もあります。

2.マイクロマネジメントに陥りやすい人の特徴

(pixabay)

どのような性格の人がマイクロマネジメントをしてしまいやすいのか?
二つの特徴をご紹介します。

2-1 不安感が強い

「部下がミスをしないか不安」であったり、「全て把握していないと気がすまない」という気持ちから、マイクロマネジメントを行う傾向があります。マイクロマネジメントをすることによって、細かいところまでチェックし、監視することによって、不安を軽減することができるため、自分では、過度な干渉をしているという自覚がない場合も多いです。

2-2 真面目

責任感が強く真面目な人ほど、知らず知らずの内にマイクロマネジメントをしてしまってることがあります。部下のミスを未然に防ごうと言う気持ちから、管理が厳しくなります。また、プレイヤーとしては仕事ができる方が多く、部下にも同じように成果を上げることを強要する傾向にあります。

3.マイクロマネジメントがもたらす弊害

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マイクロマネジメントによって、組織や部下にはどのような影響があるのでしょうか?

パーソル総合研究所「中間管理職の就業負担に関する定量調査」

 

3-1 離職率アップ

パーソル総合研究所の調べによると、マイクロマネジメントをしている組織は、していない組織に比べて、離職率が高くなっていることがわかります。仕事を監視され、部下は上司から信頼されていないと感じモチベーションの低下につながります。実際、マイクロマネジメントはパワハラの一種とされており、人によっては鬱病を発症するきっかけになってしまうことも少なくありません。

3-2 生産性の低下

離職率が高くなるだけでなく、生産性の低下も引き起こされます。上司が部下の行動を細部まで管理・指摘することによって、部下は自分で物事を決断することができなくなります。ミスをして追及される恐怖から、指示待ち人間となり自主性が失われることによって、生産性の低下へとつながります。

3-3 上司側の業務量が増える

細かい進捗管理は、部下も大変ですが、マネジメント側の負担も大きくなります。本来なら確認しなくても良いチェックが増えるため、上司の業務量が必然的に増えることが予想されます。

4.まとめ

テレワークの導入が促進される背景で、部下の行動が把握できず、自分でも気づかない内にマイクロマネジメントをしてしまっている管理職は増加傾向にあります。しかし、マイクロマネジメントは部下のモチベーションを下げるだけでなく、組織全体の生産性をも低下させてしまい、離職につながるケースも少なくありません。
上司としてするべきことは、部下の「監視」ではなく、部下を「信頼」することではないでしょうか。

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