「建築業界はやめとけ」といわれる理由5選~メリットや諦める前の注意点も~
「周りの人から建築業界はやめとけ、と言われる」「やっぱりやめておいた方が良いのかな」と悩んでいませんか?
職人の世界で厳しい、ブラック企業ばかり、3K(きつい、汚い、危険)といったマイナスイメージを持たれる事が少なく無い建築業界ですが「ホワイト」な仕事は本当に存在しないのでしょうか?
目次
「建築業界はやめとけ」といわれる理由5選
「建築業界はやめとけ」といわれる理由として最も可能性のある理由を5つ解説します。
残業が多い
建築業界は抱えている仕事量が多く、残業が多い傾向にあります。また、他の業界では「36協定」によって残業の上限が決められていますが、建築業界は例外とされており、長時間残業の可能性があるのです。
しかし、2024年から建築業界においても36協定が適用され、働きやすくなるといわれています。残業時間に関する問題は今後改善される見込みが高いかもしれません。
休日が少ない
建築業界では現在も週休1日制が基本であり、他業種と比べると年間休日日数も少ない企業が多いと言われています。
大がかりな工事の際は休みが振り替えになったり、大型連休であったも稼働しなければならなかったりすることもあります。
しかし、政府が推進している働き方改革により2024年から週休2日制が導入されるため、休日に関しても今後は改善され働きやすく変わるともいわれています。
肉体的・精神的な負担が大きい
建築業界は職種によっては力仕事が多く業務時間も長くなりがちなので、肉体的な負担が大きいイメージを持たれやすい面があります。
屋外での勤務が多いと夏は暑く冬は寒かったり、現場によっては日勤と夜勤を両方こなさなければならないなど、精神的な疲労が溜まりやすい仕事内容の場合があります。
ケガのリスクが高い
建築業界の中でも、例えば現場で作業員として働く場合では足場の上や脚立の上など高所で作業をしたり、電動工具や重機を使ったりと、デスクワークと比べてケガのリスクが高いと言えます。
しかし、実際は現場で事故が起きたりケガ人が出ると行政の指導が入るため、キッチリと安全確認が行われている場合も多いです。
人材が不足している
建設業界では人材不足が深刻化しています。人材が不足すると1人あたりの負担が増加し、負担に耐えかねて離職する人が増え、また人材不足になるといった悪循環に陥ります。
前述のように政府が「働き方改革」を推進しており、人手不足の解消にも期待がかかっています。
建築業界で働くメリット
それでは、建築業界で働く事で何が得られるのでしょうか。建築業界で働くメリットを5つ解説します。
やりがいがある
建築業界で取り扱うのは多くの場合、住宅や高速道路、ダムなど人々の生活を支えるものです。
「多くの人々に役立つ物をゼロから作り出す喜びが何にも代えがたい」など、ものづくりに対する情熱がある人にとっては、大きなやりがいになります。
また、長期で仕事を継続する中では高層ビルや電波塔など後世にも残る建設物の建設に立ち会えるかもしれないため、自身が関わった建設物が残せる点も建築業界ならではの魅力です。
需要が多い
建築業界は日本のGDPの約5%を占める業界であり、現在も需要は増加傾向にあります。
特に、現在は人員不足が深刻化しており、就職においてとても有利に動ける可能性が高いのです。
将来的にも建築業が全く無くなるといったことは考えにくいため、安定しているといえる面があります。
スキルが身につく
建築業界で働いていくには多くのスキルや専門知識が必要になります。
もし長期間建築に携われれば、十分なスキルを身につけることができ、豊富な経験から独立を目指すことも可能です。
仕事を通して確かなスキルを身につけて生涯成長し続けられるのは建設業界の大きなメリットです。
コミュニケーション能力が身につく
建築業では建物を作るまでに様々な工程があり、関わる人数も多いため、仲間たちとコミュニケーションを取りながら仕事をする必要があります。
チームで1つの成果物を作り上げる中で、コミュニケーション能力や協調性、調整力を身につけることができる環境です。
このような能力を実践で身につけると、転職や独立をした時にも役立ちます。
比較的高収入
国税庁が実施している「民間給与実態統計調査結果」によると建築業界の平均年収は501万円です。全業界の平均年収は440万円なので、建築業界は比較的高収入といえます。
人材不足の影響もあって若手でも高収入を得られるケースもあります。年収重視の方には大きなメリットです。
(pixabay)
建築業界を諦める前にチェックしてほしいポイント
建築業界が現在抱えている問題点や、ブラック企業の噂を聞いて建築業界を諦める前にチェックしておくべきポイントを解説します。
建築業界にもホワイトな企業はある
「建築業界は残業が多く、休日が少ない上に、心身への負担が大きくケガのリスクも高い」という風に考えられがちですが、すべての企業がブラックなわけではありません。
中には、完全週休2日制で有給消化率も高く、安全管理を徹底している企業も存在します。
また、2024年には政府の働き方改革により、そういった企業が過半数を占め、業界のイメージも変わっていくと予想されているのです。
建築業界の中にも幅広い職種がある
建築業界の中にも幅広い職種があるため、自分の希望を明確にして、合ったものを選べばメリットを最大限受けられます。
例えば、コミュニケーションが得意で将来的に独立したいなら設計職、残業が少なく、屋外での業務も無くしたいなら事務職といったように自分に合った働き方を選ぶことも可能です。
まとめ
残業の多さや怪我のリスクなどのイメージから「建築業界はやめとけ」という人は少なくありません。
しかし、実際には様々な職種や建築業界ならではのやりがいやメリットも存在し、業界全体の問題点に対しては政府の対策既に進んでいます。
建築業界で働くことに関する正しい情報を踏まえて今後の仕事を検討したい場合には、建築業界専門の転職サポートを行なっているコンサルタントに相談するのも良いでしょう。