2022.10.13
コラム

転職面接で聞かれる退職理由”模範解答”は?ポジティブな言い換え3つの例

転職面接で面接官から質問されやすいのが「退職理由」です。

以前の会社に不満があって辞めた場合、面接でそのまま伝えるのは当然NGです。ネガティブな理由で退職した人にとって、退職理由のポジティブな言い換えは非常に悩むところでしょう。

言い換えの例を参考にしながらしっかり準備をして、前向きな姿勢で転職面接を成功させましょう。

給料が低く、評価制度に納得できなかった場合

会社の評価制度に納得できず給料が低いと感じて転職する場合、面接官から「給料の額ばかり考えているのか」「給料が高ければどこでも良いのか」という印象を抱かれてしまいかねません。どのような表現を使うとポジティブに伝わるでしょうか。

(pixabay)

【言い換えの例】

「以前の会社は勤続年数、年功序列で社員を評価する仕組みを採用していました。そのため、業務内容を同じ繰り返しの方が良いという社風でした。今後は、成果が重視される職場で良い緊張感を持ち、新しい業務にも挑戦しながら働きたいという理由から、若手社員の方も数多く活躍されている御社を志望いたしました。」

<POINT>

1、「成果が”評価されない”社風だった。」など、 勤務していた会社を否定するような表現では無く「〇〇で評価する仕組み」といった、感情や主観だと受け取られる可能性が無い表現を使います。

2、「評価制度が変わる=給料が上がる」という表現ではなく、「良い緊張感を持ち、新しい業務にも挑戦しながら働きたい」など、「評価制度が変わる=今まで不可能だった挑戦ができる」といった、仕事への意欲や貢献を伝える表現に変えます。

勤務していた会社に対する不満や愚痴に聞こえない表現で、勤務する会社に対して礼儀正しく敬意を払う姿勢を表すことにも繋がります。

転職に伴って評価制度が変わると自分がどう貢献できるようになると考えていて、どんな意欲を持っているのかなど、「御社の評価制度に魅力を感じている」という事だけを伝えるのではなく、制度に魅力を感じるに至る前向きな理由を伝えます。

仕事内容が不満だった場合

「もっと面白い仕事がしたい」「仕事がキツ過ぎる」など、前職の業務内容に不満があって転職を決意した場合、面接官から「嫌なことから、すぐに逃げ出すのでは」「地に足がつかず、理想が高いタイプかも」「わがままな所があるのかも」と、思われるリスクがあります。

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【言い換えの例】

前職では営業を担当し、お客様の生の声を聞く貴重な経験を積む事ができました。自社の強みや魅力をお客様に直接お伝えし喜んでいただき、成果にも繋がる嬉しさはかけがえがありませんでした。

その一方で、顧客目線からの自社課題を把握しやすく、改善に繋げたい思いを持つようになりました。企画・開発部への異動も含めたアプローチを試みた結果、残念ながらコストや人員面で実現困難という結論となったのですが、今後、顧客ニーズの汲み取り経験を活かした企画・開発に携わりたい思いが強く、転職を決意いたしました。

<POINT>

1、前職での仕事内容での実績や、やりがい・魅力を話す事で「単に不満で辞めた」という印象を持たれづらくなります。

2、前職で積んだ経験の活かし方を具体的に話す事ができれば、理想ばかりの人だとは思われづらくなります。

人間関係が嫌で、うんざりした場合

上司とうまくいかなかったり同僚と性格が合わないなど、職場の人間関係に悩んだ末に転職を決意した場合、面接官への伝え方は非常に悩むところでしょう。

面接官は応募者の普段の姿も、以前の職場も見ていません。そのため、人間関係が嫌で退職した事がストレートに伝わると、「人付き合いが苦手なのかな」「嫌なことを人のせいにする所があるのかな」「うちの会社に入っても同じ理由で辞めるのではないか」など、性格に難があるのかもしれない、という不安を面接官から抱かれる可能性があります。

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【言い換えの例】

以前の会社は常に個人で行動する社風で、従業員間での相談や声かけなどが少ない傾向がありました。良い緊張感と競争心が生まれる点がひとつの良さなのだと感じましたが、今後は得られた知識や経験を仲間と共有しながら一層切磋琢磨し、共に成果を上げる働き方をしていきたい思いが強まり、退職を決意いたしました。

<POINT>

1、前職の悪口に捉えられる表現はNGです。前の職場の「特徴」として悪い面ではなく良く捉えた場合のメリットを伝える事で、悪口や批判だと伝わるリスクを排除できる可能性があります。

2、「仲間を大切にしたい」「人と協力して良い関係を築きたい」という表現が入る事で、面接官から「人間関係が苦手なのかも」というイメージを持たれにくくなります。

まとめ

同じ転職理由が、表現によってネガティブにもポジティブにも伝わります。

嘘をつくのは当然NGです。本音と建前を分けるというのも、鋭い面接官は見抜くでしょう。

ポジティブな表現を選択して、前向きな気持ちで自信を持って面接に挑むのがベストです。