「タックマンモデル」説明できますか?チームビルディングとは
チームビルディングという言葉をよく耳にするようになりました。
「チームがなかなかまとまらない」「遠慮し合って本音が言えない」「リーダーばかりに負担が集中してしまう」「ミスや問題についてメンバーが真剣に捉えない」など、組織のチームは問題や悩みを抱えがちです。
チームビルディングがそういった問題を解決する糸口となり、「チームメンバーそれぞれのスキルを活かして、目標達成できるチームを構築する」として、チームビルディングを社内研修に取り入れている企業が数多く存在します。
しかし、その定義や効果については「いまいちハッキリしない」という人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、チームビルディングに関する基本的な理解をしっかりと深めるために、チームビルディングの根本に深く関わる「タックマンモデル」を含めて解説します。
目次
チームビルディングとは?
チームビルディングとは「個の能力の最大化によって、共通目標を達成できるチームを構築すること」です。
例えば、「目標の達成率がAさんは80%、Bさんは既に100%」という場合で考えます。
この時、チームの目標を達成するにあたって、「達成率が良いBさんが、Aさんの未達成分20%の一部を手伝えば、チーム全体の目標が達成できる」と考えることではありません。
「Aさんの能力の最大化」を第一として、「100%の目標達成が可能なAさん、Bさん。状況に応じてお互いに協力し合える」という体勢を作るのが、チームビルディングの考え方だと言えます。
タックマンモデルとは?
「タックマンモデル」は、チームの成長を4段階で説明する、アメリカの心理学者タックマンが提唱したチームビルディングのフレームワークです。
各段階ごとに求められるチームビルディングが異なりますが、適切なアプローチを行うことでチームは次の段階へと進む事ができます。
チームがタックマンモデルの各段階を乗り越えて成長していくと、チームメンバーそれぞれの能力が最大化され、成果を出せるチームが構築されます。
形成期(Forming)
形成期は、チーム結成の初期の状態です。チームメンバーが目標を共有して、タスクに取り組み始めます。
形成期のメンバーはそれぞれが独立して行動する傾向があります。
メンバー同士は、それぞれの性格や考え方を深く知らず、緊張や遠慮が多く見られます。
社交的な人が多いチームなら、仲が良くまとまりのあるチームに見えることもあるかもしれません。
この時期に求められるチームビルディングのアプローチは、メンバー同士がお互いの人間性を理解していけるようなコミュニケーション活動の促進です。
リーダーを中心に、オープンにコミュニケーションが取れる機会を作りましょう。
決起集会としての食事会などが開催される事も多いですし、全員が楽しめる協力型のゲームで共通の目標に向かう体験をしてみるという事例もあります。
(pixabay)
混乱期(Storming)
混乱期は、チームメンバーがお互いに信頼を構築していく中で、それぞれの意見が表明されるようになる時期を指します。
目的や、各自の役割と責任等について異なる意見が生じたり、何か課題が発生した際に「自分ならこうする」といった個人の考えの主張が起こって議論が平行線になったり、対立したりします。
メンバーの意識は目標やビジョンよりも、メンバーそれぞれの言動や考え方に向きがちです。
混乱期のチームの成果は、同じチームの形成期の成果よりも低下する場合がありますが、混乱期を正しく乗り越える事でチームは次の成長段階を迎える事ができます。
チームが混乱期を乗り越えるには、「寛容・許容」、「忍耐・根気」が必須だと言われています。
メンバーが自身の意見を安心して素直にアウトプットでき、尚且つそれがチームの成果に建設的に繋がる環境を作るためには、「自分とは異なる考え方・意見の存在を認める」事が必要です。
もしも、「違う意見=拒絶・否定」という態度が取られると、メンバーは正直に話す事が出来なくなり、チームの崩壊にも繋がりかねません。
混乱期には、チームリーダーや上の立場にある人が率先して「寛容・許容」、「忍耐・根気」による対話を実践していく必要があります。
混乱期をうまく乗り越えたチームは、やがて次の成長段階「統一期」に入ります。
(pixabay)
統一期(Norming)
統一期のチームは、メンバーがそれぞれの特性、個性、価値観や考え方の違いを尊重し合った上で、共通ルールや役割を持ち、目標に向かう事が出来ます。
メンバーそれぞれのポジションや責任の範囲、目標に対する疑問等が解決されている段階のため、建設的・健康的な議論も積極的に行えます。
統一期のチームビルディングとしては、リーダーを中心に、より深い意見交換やコミュニケーションが出来る機会を作りましょう。
そうすることによって、新たな問題の発生にも早い段階で気がつく事ができます。
積極的なコミュニケーションによって得られたことを活かしながら、新たなルールや課題の設定を行い前進します。
機能期(Performing)
チームの成長段階が機能期に入ると、チームメンバーそれぞれが自律していて、設定された目標に対して主体的に達成していきます。
機能期においては、リーダーからメンバーに対して細かな指示をするよりも、コミュニケーションを継続しながらメンバーの自律をサポートする事が望ましいとされています。
統一期まではルールや規律がリーダーの指示によって設けられますが、機能期ではチームメンバーから規律が生まれたりします。
メンバーそれぞれのパフォーマンスが最大化している状態ですので、チームビルディングとしては、リーダーはこの時期を長期化できるようにメンバーの自律を促進しましょう。
仕事から離れる気分転換やリフレッシュの充実を提案するのも良いとされています。
まとめ
チームビルディングの目的は、「メンバーの能力を最大化して、目標達成できるチーム」を作ることにあります。
チームメンバーそれぞれの能力の最大化を実現するために、タックマンモデルの理解が有効です。「形成期」「混乱期」「統一期」「機能期」の4つの段階それぞれに合ったチームビルディングのアプローチを行いましょう。
適切なチームビルディングでタックマンモデルの4つの成長段階を経たチームは、メンバーそれぞれのパフォーマンスが最大化しているだけではなく、自律して目標達成に向かう事ができます。
【参考記事】
https://mitsucari.com/blog/tuckman_model/
https://en.wikipedia.org/wiki/Tuckman%27s_stages_of_group_development
https://global-saiyou.com/column/view/tuchman
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00046/00029/?P=2