【人材育成】他責思考は悪なのか?成長する人の考え方とは
できるビジネスマンは「自責思考」である。
「成長」する人は「他責」にしない。
このような言葉を聞くことが多いかもしれません。
では、「他責」=「悪」なのでしょうか?
本記事では、自責・他責のメリットとデメリットを踏まえた上で、成長する人の考え方について解説していきます。
目次
「自責」「他責」とは?
自責・他責と何気なく使っている言葉ですが、具体的にどのような考え方でしょうか?
「自責思考」とは
何か物事が起こった時に、自分自身に問題があると捉える考え方です。
例えば、営業として契約が取れなかった時に、自分の作成した資料や商談の内容が良くなかったのではないか?など、自分に落ち度や改善点があると考えます。
「他責思考」とは
先ほど紹介した、自身に原因があると考える自責思考と反対に、原因は周りにあると考えるのが他責思考の特徴です。
失敗があった時や、目標が達成できなかった時に、上司や環境のせいだと捉え、自分には問題はなかったと考えることがあります。
「自責思考」のメリット・デメリット
メリット
自責思考のメリットとして、失敗があった時に、何がいけなかったのかを自己分析し、同じミスを繰り返さないようにすることで、自己成長へと繋がります。
また全ての物事において当事者意識を持って取り組める点も大きなメリットと言えるでしょう。
自責思考になりやすい人は、基本的に責任感が強いため、大事な仕事を任せてもらえるなど他者からの信頼を得やすい状況になります。
デメリット
(pixabay)
度が過ぎた自責思考は、精神衛生上良くないばかりか成長も止めてしまいます。
「失敗したのは自分の能力が無いせいだ」と全て自分の責任だと思い詰めてしまい、たとえ原因がまわりの環境にある場合でも、それに気づくことができません。
責任を感じ、うつ病などの精神疾患を引き起こすこともあります。
「他責思考」のメリット・デメリット
メリット
ビジネスにおいて他責思考は嫌われる傾向にありますが、バランスよく取り入れることでメリットになります。
まず、自責思考より圧倒的に心が受けるダメージが少なく、ストレスを溜めにくいです。
また、スタートアップ企業やベンチャー企業などで働く場合は、社内の環境や業務マニュアルが整っていない場合も多いに考えられます。そのため、自責思考では失敗の本質に気づかない場合もありますが、他責思考で物事を捉えることで、改善点を発見し他者を巻き込んで良い方向に変えていくことができます。
デメリット
「自分の責任ではなく、周りのせいで失敗した」という思考では、せっかくの成長の機会を逃してしまいます。
本当に環境に問題がある場合を除き、「上司のマネジメントが悪い」「会社のシステムが古い」などと言っていると、他者からはただの愚痴と捉えられ、煙たがられることでしょう。
成長する人の考え方とは?
では、実際に成長する人の思考はどうなっているのでしょうか。
「自責」「他責」どちらかだけに偏った思考は、せっかくの成長の機会を逃してしまいます。
自分自身の行いを振り返るのはとても重要ですが、同時に環境やマニュアルに問題がなかったかを分析する必要があります。
自責だけで終わりにしてしまうと、自己成長にはつながるかもしれませんが、(ミスが起こりかねないマニュアルのまま、次からはミスをしないように注意するなど)、組織やチームの成長を考えた時に マニュアルを改善することの方が今後のためとなります。
基本の軸は「自責」で、必要な時には「他責」を取り入れる8:2のバランスが成長する人の思考と言われています。
まとめ
ビジネス書や自己啓発本では「他責=デキない社員」と書かれていることも少なくありません。誰かのせいにするような「他責」はあまり良いとは言えませんが、自責100%で自分を追い込んでしまわないように思考のバランスを大切にしましょう。
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