2023.02.23
コラム

他責思考になるのはなぜ?4つの原因と対策を分かりやすく解説

「他責思考」は、特に仕事に関する話題として耳にする事が多い言葉ですが、あまり良い意味で使われ場面は無いかもしれません。

「優秀なビジネスマンは自責思考である」「他責思考の人は成長しない」など、問題視される事が多いものの、他責思考になる原因が分からず、対策にも困ってしまうという人も多いようです。

 

そこで、この記事では、他責思考になる原因を具体的に解説します。

他責思考と自責思考の違い

「他責思考」とは、問題が生じた原因が自分以外にあると考える傾向が強い状態です。

その対極にあるとされているのが「自責思考」で、自責思考の場合は問題の原因が自分にあると考える傾向が強くなります。

他責思考が問題視される理由

他責思考が問題視される最も大きい理由は、「原因は自分以外だ」という考えが前提になってしまっている点だと言えるでしょう。

例えば、上司からの指摘に対して「問題は自分ではなく会社のやり方にあるから、上司の指摘は聞かなくて良い」という視点だけしか持てず、全く聞く耳を持たない状態になってしまうなどです。

また、顧客や取引先からのクレーム対応の際に、初めから「クレームを言う方が悪い」といった態度を取ってしまうなど、発生した問題をさらに大きく深刻にしてしまったりします。

他責思考になる原因と対策

他責思考になる原因と、原因ごとの対策について解説します。

「怒られたくない」気持ちが強すぎる

問題解決よりも「怒られたくない」という気持ちが上回ってしまう場合も、他責思考に繋がりやすいと言えます。

怒られる事を回避したいあまり、問題の原因を、絶対に自分以外の要因に見出さなければならないという感覚に陥ってしまうのです。

怒られたくないという理由で他責思考に行きつけば、問題解決を邪魔してしまったり、責任逃れの印象を周囲に与えてしまって、結果的に信用を大きく失ってしまうリスクがありますが、そのリスクを考えられないほどに「怒られたくない」と思ってしまうということです。

こういった原因で引き起こされている他責思考は、「ミスは怒られるかもしれないが、正直な態度は評価される」と感じられる事で改善される可能性があります。

大切な選択を人に任せてしまっている

業務への取り組み、仕事内容、職場など、自分を取り巻く様々な環境や物事に対して「自分で選んだわけじゃない」と思っている場合は、他責思考になりやすいと考えられます。

自分で選んでいない事が多いと、それだけ当事者意識は薄まります。問題が起きた際に「自分は、本当はやりたくなかったんだ。」「やれといったのは〇〇さんだ。」など、自分は関係ないという考えが浮かびやすくなります。

他責思考に行き着かないためには、自分が選べる場面では、しっかり自分の意思を大切にして選択することが大切です。

部下に指示を出す立場であれば、出来るだけ選択肢を用意したりヒアリングの時間を取るなどして、本人に選択をしてもらうようにしましょう。

モチベーションが外発的動機に偏っている

モチベーションには「外発的動機」と「内発的動機」の、大きく2種類があります。

外発的動機は、給与や福利厚生などの勤務条件といった外的要因に影響を受けるモチベーション、内発的動機は、興味関心や信念、志といった内面的な要因から起こるモチベーションです。

 

内発的動機が強い場合には、仕事に対して自分自身の意思で取り組んでいる感覚が強まりますが、外発的動機に偏っていると、「本当は嫌だけれど、〇〇のためにやっている」といった感覚に繋がりやすいため、他責思考を引き起こしやすくなります。

 

そのため、他責思考を防止するためには、内発的動機に注目する事が重要です。

「自分が原因だと認めたら、嫌われる」と思ってしまう

周囲から嫌われたくないという気持ちが、他責思考に繋がるケースもあります。

 
自分が周囲からどう見られるのかが気になるあまり、自分のせいで問題が起きたとなれば嫌われてしまうのではないかと考えて責任を逃れようとしてしまい、他責思考に行き着く場合です。
 
この場合、実際には他責思考になる事によって、周囲の人から「人のせいにする」「責任逃れをする」などの悪い印象を抱かれてしまう結果になります。
 
しかし、それよりも「原因が自分と分かったら嫌われる」という思考が勝ってしまう理由には、今まで思考を作ってきたインプットとなっている、過去の体験からの思い込みなどが影響している可能性も考えられます。
 
そのため、こういったケースでは「自分が原因である事を認めても、周囲に嫌われたりはしない」と思えるちょっとした体験の積み重ねが、他責思考から抜け出すきっかけになるかもしれません。

(pixabay)

まとめ

他責思考になるケースとして、怒られたくない気持ちが強すぎたり、嫌われてしまうのではないかという不安が原因の場合があります。この場合、不安や恐怖を取り除く事で他責思考が改善される可能性があります。

 

また、モチベーションが外発的動機に偏ってる事が原因なら、内発的動機を強化するようにしたり、大切な選択を自分で決めずに人任せにすることが原因の場合は、自分で選択する状況を大切にする事が他責思考の防止に繋がります。

 

他責思考の原因は複数考えられるため、その原因に適した改善策を取ることが大切です。

【参考記事】

https://kaisei-eigo.com/put-the-blame-on-others

https://oggi.jp/6815213