他責思考の人の特徴、口癖は?代表的な行動や発言の具体例
他責思考という言葉は広く一般的に使われるようになりましたが、「どういったことに当てはまれば」「どのくらいのレベルだと」他責思考である、と判断されるのかが明確に分からないという声も多く聞かれます。
他責思考の特徴を整理して捉えられていないと、「あの人は他責思考に当てはまるのか?」「自分は他責思考なのだろうか」と判断に迷ったり、他責思考かどうかについての意見が合わずに他者と思わぬ議論に発展してしまうことも。
そこで、この記事では、他責思考の人の特徴と言われている代表的な例を紹介して、詳しく解説します。
目次
他責思考とは
他責思考(たせきしこう)とは、問題の原因について自分以外であると考える傾向が強い思考のことを指します。
他責思考の反対とされているのが自責思考(じせきしこう)で、自責思考の場合は問題の原因が自分にあると考える傾向が強い点が特徴です。
他責思考の人の特徴的な行動と発言
他責思考の人がとる特徴的な行動や典型的な発言について、具体例を紹介して詳しく解説します。
「お客様が〇〇だったので、クレームになりました」
他責思考が強い人は、顧客対応においてもその思考が反映されます。
そのため、顧客からクレームがあった際にも、クレームの原因が顧客側にあると考える傾向があります。
「お客様が神経質な性格だったので、クレームになりました。」「お客様がかなり頑固な方で、ご納得いただけませんでした。」
など、問題の原因が相手側に偏ります。
「〇〇なタイプのお客様には、どう対応すれば問題が解決できるのか?」といった、自分側で出来る問題解決について全く思考しない場合は、他責思考であると言えるでしょう。
「〇〇さんが分かってくれない」
他責思考の人は、相互理解や共有が上手くいかない原因について「〇〇さん、何度も言っているのに分かってくれないんですよね。」「〇〇さんは分かってくれないので、今回の問題が起きたのもしょうがない。」
など、相手に問題がると考える傾向があります。
どうしたら伝わるのか、何が原因で理解されていないのかといった視点で解決方法を模索することは無く、「分かってくれないことが原因」だと発言している場合は、他責思考が強いと言えるでしょう。
「どうすれば良いですか」「私は、言われた通りにやりました」
仕事のやり方について「どうすれば良いですか」と100%相手に指示を仰いで行動し、その上で問題が発生した場合に「私は、言われた通りにやりました」と発言するのは、典型的な他責思考の人だと言われています。
このケースでは、はじめに自分の行動を100%相手に任せる事がすでに、上手くいかなかった場合の保険(自分が責められないための逃げ道)を用意しているということです。
上下関係のある環境で、「今この場面は指示を仰いで従う方が良い」と、自分で判断する場合とは異なります。
「〇〇のせいで」
「〇〇のせいで」という表現は、他責思考の定義から考えると当然、典型的な言葉だと感じるでしょう。
具体的な例としては、「塾の〇〇先生のせいで、〇〇大学に行けなかった、だからやりたくもない職業に就いている。」など、自分自身の人生に関する失敗や後悔を100%他者の責任だと考える場合もあります。
他責思考が非常に強い場合、「この飲み会が楽しくないのは、幹事の店選びが悪いから。」など、生活の一場面においても極端に問題の原因を他者に見る傾向があります。
他責と自責は、バランスが重要
問題の原因を特定して解決に向かうためには、他責と自責のバランスが重要です。
あらゆる物事には、多くの人が関わる中で様々な要素が影響しており、白黒ハッキリしていない複合的なものであるため、100%他責に偏っても、100%自責に偏っても、本質からは遠ざかってしまうことがほとんどです。
「優秀なビジネスパーソンは自責思考である」という見解も多いものですが、バランスが大切です。
なんでもかんでも自分のせいだと考え、自分を責める思考を賞賛するものではありません。
出来る限りデータや数字といった客観的に判断できる要素を揃えた上で、他責と自責のバランスに注意しながら問題解決を進める習慣づけが重要です。
(pixabay)
まとめ
他責思考(たせきしこう)とは、問題の原因を自分以外だと考える傾向が強い思考のことを指します。
他責思考の人の特徴的な行動と発言としては、クレーム対応の際にも問題の原因が顧客側にあると一方的に考えてしまったり、上手くいかない原因について相手が理解に欠ける点であると偏った視点になる事が挙げられます。
また、仕事の指示を全面的に「どうすれば良いですか」と受け身で仰ぎ、問題が発生した場合には「言われた通りにやった」と責任逃れだと思われる行動や言動を取ってしまうこともあります。
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