2021.09.13
建築業界動向

【建設・住宅業界】「人材紹介」「ヘッドハンティング」のメリットデメリット

長期化する新型コロナウイルスの影響で転職活動は「売り手市場」から「買い手市場」へと、大きく変化しています。

しかし、そんな中でも建設・住宅の業界では人手不足で悩んでいる企業は少なくありません。 実際に、2021年現在、就業者数がピークだった1997年から約200万人の減少を見せています。

建設・住宅業界は「3K」のイメージが根強く、求人広告や自社HPでの募集をかけても、人材を集めることが難しいとされています。

今回は「人材紹介」と「ヘッドハンティング」の《メリット》《デメリット》をお伝えし2つを比較しながらお伝えしていきたいと思います。

■採用手法の種類

・自社HP
・社員からのリファラル
・ハローワーク
・求人広告
・人材紹介
・ヘッドハンティング
etc…

このように昨今では、様々な採用手法があります。

採用を積極的に行っている企業の採用担当者であれば、全て使ったことがあるかもしれません。

登録型人材紹介 ヘッドハンティング
採用費用 やや高め 高め
紹介までの期間 短〜中期間 中〜長期間
定着率 やや高め 高め
紹介人数 多め 少なめ

人材紹介のメリットデメリット

登録型人材紹介はデータベースに登録されている「転職意志のある求職者」と「企業」の中立的な立場でマッチングを成功させるのが特徴です。
「社外人事」として、企業の魅力を求職者に訴求していきます。
企業は採用要件に合った人材を紹介してもらい、成功報酬型で紹介会社に支払います。

メリット

・前金がないためリスクがない(納得するまで探せる)

→成功報酬型の料金体系のため、初期費用がかかりません。
求人掲載のように採用できても、できなくても掛け捨てのように料金を支払わなければならないというようなことがないので、通年募集したい場合にもおすすめです。

・短期間で採用できる可能性がある

→求人掲載の場合、原稿作成の為の取材から始まり入稿までにかなりの時間を必要とします。
急な退職があったりと、急いで人材を確保したい場合におすすめです。
人材紹介会社に依頼する場合は、原稿作成の必要がなく、採用要件を共有するだけで、すぐに人材探しをスタートしてもらうことができます。

・ヘッドハンティングより採用費用を抑えることができる

→人材紹介会社の紹介フィーは大体30〜35%が相場と言われています。
また、「未経験OK」や「資格なし歓迎」など採用要件を幅広くすることで、もっと費用を抑えて採用できる可能性があります。

デメリット

・採用ポジションによっては紹介が0の場合も

→難易度の高い求人や、紹介手数料(フィー)の設定によっては、積極的に候補者へ求人を紹介してもらうことが難しく、紹介が全くこないことも…。
前金があるわけではない為、エージェントの優先順位次第になってしまいます。

・複数の紹介会社を使う場合は管理が大変に

→たくさん紹介が欲しいからと、紹介会社を何社も使った場合、エージェント対応が大変になります。
また担当エージェントと密に連絡を取ることを怠ると、採用要件とズレた人材の紹介があるなど、どちらにとっても良くない結果となります。

ヘッドハンティングのメリットデメリット

ヘッドハンティングとは転職サイトなどに登録していない人を含む、優秀な人材にアプローチをする人材サービスひとつ。
転職意志の無い候補者をスカウトするなど、「攻め」の採用方法です。

メリット

・転職市場にでていない優秀な人材にアプローチできる。

→転職サイト(リクナビ・マイナビ・エンジャパン ・DODAなど)に登録されている人材は、就業人口の内 約9%となっています。
ヘッドハンティングでは、残りの91%の潜在層にまでアプローチすることができます。

・入社後の離職率の低さ

→通常の離職率が10%程度と言われている中で、ヘッドハンティング経由で入社した人材に関しては、1%以下が平均となっています。
離職率を低くできる理由として、企業が求めている人材をピンポイントでご紹介する、採用の「オーダーメイド」を行うことができるからです。

また、候補者を入社させることが目的ではなく、その候補者が入社することで、企業の事業成長に貢献できるかというところを目的としスカウトする為、離職率を低下させることが可能です。

・非公開の求人募集ができる

→同業他社や自社の社員に募集を知られたくない場合に、ヘッドハンティングなら、求人を掲載する必要がない為、リスクがありません。
社名を公開して募集することで、求人内容・事業内容について公にすることになりライバル企業に自社の事業戦略や、採用計画などが知られてしまうという懸念があります。
それらを防ぐことができます。

デメリット

・前金が必要、金額が高い

→成功報酬とは別に、依頼の時点で着手金が発生するケースがほとんどです。
また、成功報酬も人材紹介の相場が35%なのに比べて、ヘッドハンティングでは45%〜など高コストとなります。

・採用活動が長期化する場合がある

→求める人材をゼロベースからリサーチし、また非転職活動者へのアプローチがほとんどとなる為、紹介までに時間がかかります。
すぐに採用したいとなった場合には、なかなか難しいというデメリットがあります。

まとめ

今回は人材紹介・ヘッドハンティングそれぞれのメリットとデメリットをふまえてお伝えしました。
急募案件や紹介数がたくさん欲しいという場合には、人材紹介、時間とコストをかけてでも、採用したい明確なターゲットが定まっている場合にはヘッドハンティングを利用するなど、採用手法をうまく使い分けることで、優秀な人材の獲得につながるのではないかと考えます。