一流リーダーはマネジメントとリーダーシップの違いを理解している
マネージャーや管理職が必ずと言っていいほど求められる「マネジメント力」と「リーダーシップ」は混同されることも多く、いまいち違いがはっきりしないという人は少なくありません。
両者の違いを明確に理解してそれぞれのスキルを磨き、効果を発揮させられる人材こそが一流のリーダーと言えるのかもしれません。
目次
マネジメントとは
マネジメントは日本語で「管理」と訳されることが多いですが、「都合をつける」という解釈が本来の意図に近いのではないかと考えられています。
”マネジメントの父”ドラッカー
マネジメントに関する著書や名言が多く知られ、「マネジメントの父」とも呼ばれている経営学者ドラッカーはマネジメントの定義について「組織をして成果を上げさせるための道具、機能、機関がマネジメントである」としています。
「人材」におけるマネジメント
「タイムマネジメント」「セルフマネジメント」など「マネジメント」という言葉は様々な場面に用いられています。
リーダーシップとの違いを考える場合は「人材マネジメント」についての話題と言えます。
マネジメントの定義を踏まえると、人材マネジメントは「様々な人が関わることで起こる問題や課題に都合をつけ、組織を成果に繋げることができる力」だと言えるでしょう。
（pixabay）
リーダーシップとは
「リーダーシップ」という言葉は一般的に、「リーダーとしてメンバーを導く能力全般」の意味で使われています。
周囲の人々を動かせる積極的な統率力、指導力を指す場合にも多く用いられる言葉です。
ドラッカーによる定義
マネジメントの定義についての話題でほぼ必ず登場する経営学者ドラッカーはリーダーシップについても定義を述べており、リーダーシップの定義においても非常によくその言葉が引用されます。
ドラッカーは、「リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである。リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。」と、定義しています。
（pixabay）
マネジメントとリーダーシップの違いは”目的”にある
マネジメント力は「問題解決力」に近く、リーダーシップは「統率力」に近いと言えます。マネジメントが「様々起こる問題や課題について都合をつける力」と解釈されるのに対して、リーダーシップは「目的を明確にして、その達成までの道のりを的確に導く力」と解釈されます。
マネジメントとリーダーシップに共通して重要な”傾聴スキル”
マネジメントとリーダーシップは役割が異なりますが、共通して非常に重要となってくるスキルが「傾聴力」だと言えます。
傾聴はアメリカの心理学者であるカール・ロジャーズによって提唱されたコミュニケーション技法で、近年は書籍やネットコラム等でも多く取り上げられセミナーも多く開催されています。
実は傾聴は意外と奥深く一定の知識と練習を必要とします。「オウム返しと同じ」「相手の話をひたすら黙って聞き、時々繰り返す」といった誤った認識が広まっているという問題もあり学習方法には注意が必要です。信頼性の高い情報を選ぶようにしましょう。
（pixabay）
マネジメント力、リーダーシップはキャリアアップにも繋がる
マネジメント力とリーダーシップは若い世代を引っ張っていくマネージャークラスの人材に必ずといって良いほど求められるスキルです。
キャリアアップをしていきたい人にとっては、これら2つの能力を身につけることが非常に重要です。
経営者層からの”非公開求人”でも求められやすいスキル
求人の中には、経営者や採用責任者が信頼関係のあるコネクションを通じて「非公開求人」として人材を探しているケースがあります。
例えばスキルがあっても外部環境の要因などで現職でのキャリアアップ が難しい場合などにも、大きな可能性をもたらす求人です。
人材マネジメント力とリーダーシップはキャリアアップ 転職に成功する可能性を高める
非公開求人では、「これまでの経験を若い世代に伝えてマネジメントできる人材」を探しているケースが多くあります。
そのため人材マネジメントのスキルは非常に重宝される場合も多く、キャリアアップを目的とした転職を検討している場合には好条件での成功に繋がる可能性が高まると言えます。
（pixabay）
まとめ
マネジメントとリーダーシップは役割が異なるものの、管理職クラスの人材にとってはどちらも必須とされるほど求められやすい能力です。
両者の違いが曖昧ではなかなか成果に繋げるのが難しい局面が出てくるかもしれませんが、違いを理解した上で能力を発揮できるレベルに理解が深まっていると、成果に繋がるだけでなくワンランク上のスキルとして自身のキャリアアップ にも繋がる、大きな力になると言えるでしょう。
